第2回 IT戦略セミナー 感想文 

桃知氏 講演会に参加して
  株式会社 ナオック 板倉 様
 去る10月28日に行われました、桃知利男氏による第2回IT講演会に参加させて頂きました。
 参加できなかった人のために概要及び感想を述べたいと思います。
 その前に、私と桃知氏との接点は3年前に遡りますが、帯広にてある測量ソフト会社が桃知氏を招き、情報化についての公開コンサルテーションを催し、それに参加させて頂いたのが最初でした。それから、桃知氏のHPを知り毎日更新される戯言を読み惹かれていった1フアンです。

 会場でいつも通りプロジェクタを用意し、石原国土交通大臣と竹中国務大臣、さらに田中長野県知事へのきつい一言から始まりました。今の世の中、情報が価値を持っていることは誰でも解っております。ただ、それが見えるか見えないかがこれからの生き残りに大切な要素となるんだと力説されました。
 脳の中の一次方程式で"Y=aX”とすると a=係数=キャパシティとなります。
 IT化の狙いは、個々の係数(a)容量を大きくするオーバー・キャパシティ化にあるんだということがこの式から解ります。要は、キャパを広げれ!ばYが大きくなるんです。

 地方都市の内情を都市部にいるとわからない現実、地を這いずり回っているものにしか見えない現実があります。
 わかったような言い方をする方々は沢山いるけれども、知っていることなんて現実のほんの一部にすぎないことがわかっていないだけです。(情報はただ流れている、それが見えるか見えないのかは己のキャパシティ次第です)
 社員一人一人が、知識・知恵・想像力・創造力を高め活性化することがIT化成功の鍵となるんです!
 次に桃知氏は、自分の建設会社役員時代の話をされ、『反省』と言うことを強調されました。
 自らの経験を振り返り、徹底的に振り返ることにより、そこで学んだ知恵を可能な限り言葉にしようとする方法で、ITを使ってフリーハンドで自分自身を語ろうと訴えています。イントラネットを用いた場合の例として、サイボウズを導入し社内のみならず発注者も取り込んだ本州企業の例を見せてもらいました。単に評定点の加点を目標にするためでなく、会社内の意識を技術を向上させるという目的があります。
 先生のホームグラウンドとなっている岐阜県の建設協会、道内では空知建設協会を例に見せて頂きました。
 これからの土木技術協会のIT戦略に大いに役立つことと思いますし、このホームページが会員の語り場となることを願っております。

  桃知氏の講演には欠かせないものとして、ミーム論があります。3月に開いた第1回のIT講演で詳しく話されておりましたが、人間には、遺伝子(ジーン)と文化子(ミーム)があり、物的作用ではなく、情報的作用がミームである。
 つまり、IT化が扱う情報の主体は『ミーム』であり、私達建設業界にとっては、『技術のミーム』となるのである。
 広い意味での技術のミームは、IT化の目的となる競争力となり、個々の力を強化するものである。
 この辺が、桃知論の難解なところで、著書『桃論』を読んでもなかなか理解出来ないところですが・・・・。  以上が、私の学習出来た講習会の内容ですが、桃知氏自身が言うように著書『桃論』は難しいです。

 ITは企業をそのままフォーマットし、固定してしいます。今現在、私達はそのフォーマットの中でもがき苦しんでいます。
 キヤパが生まれなければ、育たなければ次のステップに進むことができません。
 桃知氏が、あるインタビューでミームについて語っております。
 ”ミームというのは、技術もそうですが、いわゆる空気でもあるんです。つまり、消費者が持っている世論とか、消費者がもっている空気のようなもの、あるいは、マスコミが作り上げてきているものとかを指す場合もあるんです。
 いわゆる市民社会でもいいんですが、それをかたち成している方々がどのように今の時代を考えているのか。例えば小泉さんの支持率が6割を超えるとか、そういうのもミームなわけです。それを僕ら、消費のミームと言います。
 そういうもののように、建設業界が持っているミームというのもあるわけです。それでは、ミームを使って商売をする、ということはどういうことかというと、売り手のミームと買い手のミームがうまく合致したときにビジネスが成立する、という
ことですよ。。。。。。。。”  何となくわかってきませんか?
 F2F。これは、フェース・ツー・フェースと言いますが、人と人の出会いを桃知氏は大切にしています。前回も、今回も懇親会という形で、熱く語り合いました。そのほとんどは、”何を聞いていたんだ”と言うお叱りの言葉ですが・・・。
 是非、次回があればこの懇親会に参加されることをおすすめします。
 せちがない世の中においていろんな人が語り合う場は、お金に換えられない一つの舞台になりますから。
 桃知氏に影響された各地の『クサビさん』と呼ばれる信者の方々の協力で、この講演会は無事終了することができました。今回の講演を聴いた方の中で、又信者が誕生しているのかもしれません。自分たちの手で、フォーマットの世界を飛び出す一つの材料として、このHPを大いに利用し、自分の言葉で自分の考えを自由に書く!反省もあって良し。夢あって良し。まずは前へ進みましょう。何もしなければ、何も起こりません。
 とりとめもなく、まとまりもなく長々と書いてしまいました。事務局の藤原さんの困った顔が目に浮かびます。
 第3回の講演会が楽しみです。1桃知フアンとして、協会会員として願ってます。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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